町家スケッチBookpage.12

富田林
大阪の南部、奈良県に近い河内平野にある富田林は、浄土真宗のお寺を中心とした寺内町として構成されている。室町時代の終わりごろには町が誕生しているが、その後江戸時代には河内木綿の産地として、また交通の要衝として栄えた。町並みを構成する建物は、屋根は本瓦葺で、煙抜きの越屋根があるものも多い。壁は白漆喰の塗り込めになっており、厨子2階の壁にある虫籠窓も含めて全体に重厚な印象を受ける。山を一つ隔てた奈良県の今井町の(これも寺内町)町並みによく似ているところがあるが、こちらのほうが時代が新しく明るい感じがする。