臼石の庭   (後編)  古来より人々の食に深く関わる道具として石臼があります。
これを用いた作庭案を水を使う方法も含め幾通りか提案した結果、このような庭とすることとなりました。
 最も大きな臼石はさとうきびを搾るため、その他の小さな臼石は穀物を挽くために用いられたと考えられます。
植栽のオオトクサは稲を表現し、小さな置灯篭は葛屋の農家をあらわしています。
 前方正面には餅つき臼(施主様支給品)を配置することで、
食の危機が叫ばれている昨今、先人から引き継がれてきた食文化を再認識し、 矢尾定さんに行けばいつでも美味しいご飯とお料理がいただけるという期待感をこめて作庭をいたしました。
                              木村 孝雄

監修 京町家作事組
設計 アトリエRYO
施工 株式会社 京都景画
     

平成20年9月 京都市下京区 矢尾定

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