◎11月の報告
◎12月の予定
[京町家情報センター創立10周年]
第2部は場所を変え、京都ガーデンパレスにて「交流会(懇親会)」を行い、はじめの30分程は円卓ごとにテーマを決めて話し合い、その後食事をしながら交流、歓談を行いました。 1部は約90名、2部は約60名と多くの参加者が集まり、情報センターのこれまでの活動をねぎらい、今後へむけてさらに期待の高まる一日となりました。 (設計担当理事 内田康博)
[2階建て京町家の公開実験] 11月24日、京都大学桂キャンパスで、林研究室による町家の実大の構面の静的加力実験の見学会が行われました。棟梁塾1期OB生や作事組の左官職方が試験体の製作を夏前からお手伝いしてきました。作事組理事や棟梁塾生に加え、京建工、京都市の建築指導行政の担当者らの参加がありました。ひとつ石に載る柱脚の動き方、町家の現実の変形性能、壊れていく部位とその順番など、しっかりと見ることができました。階ごと、部屋ごとの単純な足し合わせで耐力が測れず、組み合わせ方の効果があること、同じ構面でも変形の向きによって耐力が変わること、一般に計算されるよりも大きな変形性能があることなど、これからの町家の構造性能評価についての課題が林先生によって提示されました。 お手伝いをした技術者から見ても、町家の外力に備える要素には、神輿担ぎ作用の原則があることが見えましたし、弱点となりうる継ぎ手も知ることができました。セオリーの通りに壊れなかった仕口の状況や、柱の背割れのいたずらについても課題が見いだされました。立体的な組み合わせ効果の評価判断へつながる可能性に興味が続きます。 (設計担当理事 末川協)
|