◎4月の報告
◎5月の報告
◎6月の報告
[ 平成30 年度 定時総会 ]
まず平成29年度の活動報告において、重点事業3つを振り返った。@京町家再生研、友の会、情報センターと連携した借家群改修案件の実施。A京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する新条例に関し、幅広く対話し、活動に取り入れる準備を行った。B国内外の文化遺産再生運動と連携し、作事組の活動内容の質の向上をはかった。 平成29年度の施工済み案件は、昨年度同様9件、設計施工中の案件は10件。構造改修の現場見学会、完了検査、1年点検、3年確認によって、技術標準、品質の確保をしている。京都市の「まちの匠の知恵を活かした京都型耐震リフォーム支援事業」を活用した現場では、京都市の検査と作事組の完了検査を合同で行い、意見交換も行った。 平成29年度は、役員新体制となって20周年を準備する京町家体験講座を開始した。@東山三条の画廊えんじゅオープン前の竣工見学会。A新町通を中心とした町歩き。B天狼院書店にて大工による京町家入門トークショウ。C町家の日の特別企画「町家にまつわる焼きもの」釜座茶碗、鍾馗さま作り。D「島崎先生に聞く、北欧家具で楽しむ町家」見学とお話し会、以上5回の講座を実施した。 また、ホームページは今年リニューアルを準備中だ。 次に理事長から平成30年度の事業計画が発表された。作事組が発足して19年目にあたる平成30年度は、体験講座の継続、町家再生実践をとおして、京町家の価値と寿命を高め、住民の健康な生活が営まれる京町家の未来を継承するため、京町家ネット合同で新条例に柔軟に対応していく姿勢が求められる。 京町家を取り巻く京都市の制度改革3本柱が揃いつつある。 (1)10年前に登場した新景観条例 (2)歴史的建築物の保存及び活用に関する条例 (昨年の建築基準法第3条適用除外の為の包括的同意基準の設定) (3)京都市京町家の保全と継承に関する条例 これらを一つにまとめて捉え、京町家再生の為の有効なツールとして展開し、町家再生計画から改修実践まで繋いでいくことが重点課題となる。 上記の今年度の取り組みを含め、これまでのプロセスを来年度の20周年記念事業としてまとめ、京町家再生活動のますますの発展を期したい。 活動拠点としてお借りしている釜座町町家のご町内の皆様や明倫学区の皆様との友好的なお付き合いをベースに、地域社会のコミュニティの豊かな再生を、市内の多様な文化や生産活動を持つコミュニティとの絆を深化させることも大切だ。特にこれまで経験してきた地域の祭りや、無形文化財としての、芸能活動や文化行事に参加するとともに、町家再生の伝統技能を地域社会の未来を担う次世代へ伝える活動も継続していく。 全国町家再生交流会や作事組全国協議会等の活動を通じて出会った全国の伝統木造工法に携わる人々との交流を深め、豊かな社会の実現を目指したい。 事業計画は以上で、総会議案は全会一致で可決され、閉会後、昼食懇親会となった。会場は2008年に国の登録文化財に指定された大正建築の粋、旧今尾景年家住宅の座敷と庭園を堪能した。解散後、その横に新しくできた長屋ゲストハウスを見にぞろぞろ路地奥へ入って、横で話を聞いているとその工事にかかわったという人が作事組内にいた。マンションの裏手に再生された低層の長屋がここにもあった。 5月13日に西陣魚新にて行われた京町家友の会総会に参加させていただき、すばらしい室礼とお料理を楽しみながら、お施主さまに京町家体験講座の感想をお聞きすることができ、次の企画のアイデアもいただいた。 来年度30周年には、お施主様、友の会の皆様との交流会を持ち、改めてこれまでの作事組の改修実践に心を寄せていただければと願っております。秋頃にはご案内を差し上げたいと考えております。 [「京町家再生プロジェクトV 祇園祭会所の再生」発行 ]
(事務局 森珠恵) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
スタンフォード日本センター見学来訪 |
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作事組活動実績 ■ 工事実績:250件 ■ 相談件数:662件 ('99年〜'18年5月31日現在累計) |