町家スケッチBOOKpage.01
京町家net(ホーム) > 京町家情報センター > 町家スケッチブック表紙 > 目次一覧 > page.01〈広島・竹原〉

広島(竹原)
平安時代に京都の下鴨神社の荘園として開けた竹原は、荘園の外港として物産の交易にあたった。江戸時代には、広島藩のもと、沖合いにまで広がる浅海の干拓を行った。干拓地は塩分が多く、水田にはならなかったが、塩田として非常に栄えた。上市・下市には江戸時代後期の町並が残っている。ここの町家の特徴は、切妻平入り・入母屋平入り・切妻妻入り・入母屋妻入りなど、さまざまなタイプが混在していることがまずあげられる。角地に建てられたものには、入母屋で平入りが見られるし、もと茅葺き屋根であったものが瓦葺に変えられたものは入母屋で妻入りになっている。平入りの町家は家の規模が大きい傾向にあり、平入りと妻入りが連続しているものや、妻入りの連続しているものもある。1階の庇は深く、本瓦葺が多い。外壁は塗込められる傾向が強い。出格子に特徴的な意匠があり、縦格子の中に横格子を入れたりしている。