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名古屋(有松)
江戸時代からの伝統ある「有松絞り」で有名なこの町は、東海道の街道沿いにあり、もともとは旅人の昼間の休憩地点としてのあいの宿として作られた。これがいつしか土地の木綿と九州の絞り染めの技術が合体した独特の絞りの産地として、全国に知られるようになった。現在でも大きな構えで、立派なうだつがあがった商家がある。建物は平入りで2階外壁は塗り込めてあり、太い連子窓がつけられている。道路に面して蔵のあるところも多く、蔵の腰は海鼠壁になっている。京都の町家と違って、道路に面して間口が広く、大きな構えの家が連なっている。訪れた時は、ちょうど、名古屋の生んだ大スター「きんさん・ぎんさん」がTV中継で来ていて、店の中が強い照明で照らされていた。きんさん・ぎんさんの名言の中に「自分のことはできるだけ自分でする」というのがあるが、衣食住を始め自分の情報まで、全て人任せで文句をいっているだけで、自分でしてないなあ、と有松の地できんさん・ぎんさんの言葉が沁みた。