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京町家塾Aコース第2回 各地の町家との比較 松井 薫(京町家情報センター)

平成23年3月19日(土)13:30〜15:00  参加17名

第2回目は、直前の3月11日に東北関東大震災があった影響か、参加者が1回目の約半分の17名となった。先ず各地の町家の並んでいる町並みを見るときのポイントとして、そもそも町家とヤシキ、町家とノウカの違いは何か、また道路面からのアプローチが平入りか、妻入りか、さらに屋根勾配の標準のもの、緩いものの違いは何に起因しているか、町並みのでき方が、宿場町か、門前町か、それによって町並みはどのように違うのかなどの話があり、その後、具体的な事例の解説となった。中山道の奈良井、妻籠の宿、高山、美濃、東海道の有松、近江八幡、北陸の金沢、近畿地方では、奈良町、富田林、広島の竹原、山口の萩、徳島の脇町、福岡の八女などが、スケッチによって紹介され、それぞれの特徴を解説された。また京都の町家との比較によって、それらの特徴がより一層際立ってくることがわかった。本論からそれた話の中に、脇町の近くの田中家住宅では、この地域のたびたびの吉野川の氾濫に対応するために、本瓦葺きの屋根の上にかやぶき屋根が乗っており、水がきた時は、これに人が乗って上だけ流されることにより難を逃れるようになっている、という話があった。今回の大津波の大変な災害のこともあり、人が自然に対応するときの昔の人の考え方が、大変理にかなっているように思えた。