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京町家作事組



◎第三期京町家棟梁塾たより 4



おくどさん作り
7月の棟梁塾ではまず特別実習で「オクド」の製作に取り組みました。4日の日曜日に清滝のギャラリーテラで塾生が耐火煉瓦を積んでいきました。左官担当理事の萩野親方から解説と指導があり、レンガの規格寸法に合わせて最小限の納まり高さがあり、全体でどう割り振るか、金物の納め方や、弱点になりやすい箇所の補強のなども教わりました。

7日の座学では特論での「祇園祭の山鉾の構造」、この5年間京町家再生研究会で取り組んできた大型の山鉾の構造体の実測調査で見えてきた鉾の構造と改修業務の実務の内容について設計担当理事の末川が話をしました。軸組と縄がらみで鉾の構造を一体化し、筋交いの効く方向を前後左右で使い分け、真木の支持をカムロ柱と燧で大きく変形させながらも安定させる仕組みの紹介がありました。

11日の実習では実際の鉾建ての見学、新調された鶏鉾の真木や、一期塾生も加わる船鉾や長刀鉾の組み立ての様子も見学させていただきました。13日からの鉾建てに加わる作事組の若手大工の参加もありました。釜座町家の改修現場の見学も行なわれました。

鉾立見学

鉾立見学


座学 瓦1
21日は瓦担当理事の光本氏により「瓦」についての座学が行なわれました。588年に始まる日本での瓦の歴史、一般的な吸水率と水の抜け方は違うこと、近くで焼いたものを近くで使うことがもちが良いという話、昔からのだるま窯で実際に瓦を焼く様子、日本各地のトレンドセッターになった京都の役物瓦の名称、今も使われる作料表の見方、良くない瓦のリフォーム例など、たくさんの写真を介して解説がありました。若手の職方にむけて、瓦の割付寸法と下地の寸法にも丁寧な説明がありました。