10月29日実習 町家の実測 |
後者も坪当たりの大工手間が18人で立派な普請です。木材の値段も高価ですが、実際の建物に比べ数量が足らず、古材や支給材が使われていたことが読み取れます。1万1千596円36銭の見積もりに対して710円90銭の追加精算もきっちりと工事後に行われています。いずれにせよ、町家が造られていた時代から、手間も材料もしっかり拾い出しが行われていた事が良くわかります。坪幾ら幾らという、いい加減な契約見積もりは、後の時代のものであることがわかります。お手製のディティール集での講義もおまけにありました。
29日には、町家の実測の実習が、元作事組事務局の大岡邸で行われました。間取は簡単に取れますが、課題は短時間に矩計が取れるかです。十分に手入れが済んでいる町家ですが、これを元に各塾生が設計提案し、1等案を皆で見積もって工事金額を比べるという、実践的な授業が予定されています。
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