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京町家友の会



ゆかた

いよいよ祇園祭がはじまって、夕方はそこここから二階囃子が聞こえてくる。なんとなくまちの中もお祭りに向けての華やぎがでてきたよう。そろそろ子どもたちのゆかたも寸法をみとかんとあかんなあと思いながら、まだなんにもできてへんのが実情。
デパートにもたくさんのゆかたがならんで、ユニクロもゆかたを今年は売らはるそうやし。なにがはやるかわからへんもんやなあ。

 まちなかをゆかた姿のお嬢さんがちらほら歩いたはる。けどお昼間からゆかたとは??? まあTシャツにGパンの感覚で着たはるのやったら可愛らしいけど。ゆかたはよそゆきにはならへんと思うし、読んで字のごとく浴衣(ゆかた)。辞書を見ると「ゆかたびら」の略とあるし、おもに白地で浴後または夏季に着る木綿の単衣(ひとえ)、ゆあがりとも。これを見ているとあんまり昼日中からきて街中を歩くようなもんとは違うことはちょっとわかっておいてほしい。そやけど今はちがうのかなあ。歌舞伎座でゆかたの人を見たというような話を聞くと、もう着物の文化はなくなってしもたんかと悲しいなってくる。

 夕方に行水してゆかたがけにというのが本来の姿やし、あんまり外れた着方はきれいなことが無いように思う。いろんなゆかたがあって、着方も千差万別とはいうもんの、清潔感のある着方をするのが一番。襟をつめてきちっときてこそゆかた。うちわを背中に挿して歩くなんて論外。お嬢さんのすることやありません。気つけてほしいこと。

 去年ミニのゆかた?をはじめて見てびっくりした。足元はルーズソックスとスニーカー。これはゆかたとは違うと思うけど、着たはる人はゆかたと思たはるんやろか?不思議なもんやったなあ。小さい子どもの着るじんべさんのような感覚やろか。このごろ何があってもあんまりびっくりしいひんけど、やっぱりあんまりきしょくのわるいのはかなんなあ。

2003.7

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