1月15日は小正月、あずきがゆをいただきます。あずきは厄よけ、様々なときに口にしますが、お正月をしめくくるものとして京都では15日の朝にあずきがゆをいただきます。 友の会ではすこし遅い目の21日にあずきがゆの会を催しました。町家のお座敷は寒いのが名物。どうしたものかと案じておりましたが、みなさんにお入りいただくとほんのりあたたか、やはりたくさんの人が集まるのは家にとっても幸せなことと実感しました。(今年の冬は本当に寒く、あたためても、あたためても小人数では寒々としたお正月でしたので) あずきがゆの会ではもちろん「あずきがゆ」、それだけでは殺風景なので彩りとして、「だし巻」「水菜のお漬物」を準備しました。お家によってあずきがゆもさまざま。お米だけでたくところ、お餅をいれるところ、そのお餅も焼いていれる、そのままおかゆといっしょに炊くところ、みなさんからもいろんなお話をうかがいました。 祝い箸の使い方もそれぞれのお家によって違うことと思いますが、我が家では、元旦の朝から使う祝い箸を15日の朝のあずきがゆまでとしており、この祝い箸を普段のお箸にもちかえたとき、「やれやれお正月もおしまい」というなんだかほっとした気に毎年なります。今回お箸紙は使いませんでしたが、お箸紙は年末に家族それぞれの名前を当主が書きお仏壇もしくは神棚にそなえておきます。お正月中はそのお箸を使い続けます。いつまで使うのかはお家によってこれも違うのだろうと思っています。 元旦から三が日はお雑煮、7日の七草がゆ、15日のあずきがゆ、そのほかにもお正月にはさまざまな「きまりもの」の食があります。縁起物、日持ちのするように、健康で無事に過ごせるようにとの祈りや理由がこめられた本来のお正月の食の風景、大事にしたいと思っております。 2月は節分のいわし、初午のおいなりさんと畑菜のからしあえ。3月はおひなさん、ちらし寿司と赤貝のてっぱい(ぬた)、身しじみの炊いたもの、笹がれい。 季節の巡りと食は密接な関係をもって私たちを楽しませてくれるようです。 |
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(2018.3.1) |
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