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京町家友の会

京町家逍遙
 第一部は平成27年10月18日(日)に開催しました。内容は前号でお知らせしたとおりですが、今回、ご参加いただいた島田さんから感想をいただきました。

 第二部は平成27年11月2日(月)、3日(火・祝)におこないました。小島家では奥の蔵で寺崎純さんのジャズピアノの演奏をお楽しみいただきした。こちらもご参加いただいた二松さんの感想をご覧ください。

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 また、3日には釜座町町家でカフェを開きました。紙コップに珈琲や紅茶という、実に気軽なカフェでしたが、とりとめもないおしゃべりのなかで、みなさんの日頃のお気持ちや新しい企画アイデアなどがわいてきました。奥では「掘り出し家具市」もおこない、意外に売れていくのでびっくりでした。これら二つの催しはいずれも飲み物代としてワンコインを頂戴したのですが、準備した以上にお礼をいただき、とても恐縮しています。

 長江家住宅袋屋の見学もありましたが、たまにはこのような肩の力を抜いたもよおしもいいのかしら、と次の企画に向けてやる気にみちております。その折には、みなさま是非お集まりください。

 京町家逍遙は、平成28年10月19日、京都で開催が予定されている「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム(仮称)」に参加を検討しているプログラムのための予行演習を兼ねておりました。みなさまの感想をもとに、準備を進めていきます。ご意見・ご要望などお寄せください。そしてもてなす側として参加したい方々も是非手を上げてください。よろしくお願い申し上げます。



 11月2日の午後、新柳居・小島邸の奥まった蔵で名器スタンウエイによるジャズピアノのライヴがありました。時代を感じさせる重厚な高床の蔵の中、名器の心地よい音が素敵でした。譜面無しで何でもリクエストに応える男性ピアニストとの対話も楽しく、十数人の聴衆が、高齢者には懐かしさいっぱいのスタンダードジャズで楽しいひとときを過ごしました。京町家仲間の集まる良い機会だと思いますので、クラシックも交えてできれば定期的に開催されることを希望したいものです。

 京町家友の会が最近も消え続ける京町家の保存と活用に積極的な活動をしておられることは、有益な社会奉仕だと思います。このところ放置家屋の増加から行政が町家の整理に積極的な施策を実施し出しておりますが、有効活用は民間の経済活動無しには考えられないと思います。

 新年に当たり京町家友の会と関連組織がこれまでの経験を生かして、町家の保存と活用に益々寄与されるようと期待いたします。

<二松 康(京町家友の会会員)>



 京町家友の会会員として、京町家再生研究会/京町家友の会共催によるイベント『京町家逍遥』に参加しました。以下に、当日の模様や感想などを述べてみたいと思います。

 このイベントは、「今一度、まちなかの魅力、町家の魅力を再発見してみませんか。ほんものの町家を訪ね、風、光、音の響きなど、五感を通じて町家のよいところ、町家の秋を体験できる企画」ということで、平成27年10月18日、スタート時間毎に数組のグループに分かれ実施されました。内容としては、(1)「アトキンソン邸 お茶会」(2)「釜座町町家 音楽を楽しみながら」(3)「小島家(当日の本部)」の三部構成でした。

 当日、まずは、(3)「小島家」へ。皆さんご存知の通り、京町家友の会事務局をしていただいている小島様のお宅。2,000円の参加費を支払うと、受付後の待合で和楽器の合奏が始まりました(午後の部のみ)。ゆっくりとお聞きしたかったのですが、(1)のお茶会の開始時間が迫っており、後ろ髪を引かれる思いで、デービッド・アトキンソン邸へ。イギリス人アナリストで小西美術工藝社社長として著名な方(本年より、京町家友の会会長)のご自宅が拝見出来るということで、興奮気味に先を急ぎました。

 現地では、古い町家が全面改装された、極めて快適な和空間が出迎えてくれました。お茶会としての寄付の道具立て、本席のしつらえに感心しきり。すばらしい品々に囲まれ、掃除が行き届いたお庭を見ながらの、アトキンソンさんご自身が亭主となられた薄茶席とお話。素晴らしい時間と空間を堪能させていただきました。蛇足ながら、帰りにご著書「日本の国宝をまもる」に、ちゃっかりとサインもいただきました。

 そして(2)「釜座町町家」へ。ここのお席は町家の二階に設えてありましたが、驚きの仕掛けが。ご主人が床の後ろの御簾の中から、掛け軸と連動した、秋の夕を彷彿とさせるギター演奏。それを聞きながらの薄茶席。釜座町界隈在住でこちらでお茶の稽古をされている方々が対応していただき、「五感を通じて」楽しめる、気楽で風情あるお席でした。その後、(3)当日のイベント本部に戻り、お土産をいただいて、解散となりました。

 最後になりましたが、趣の異なる三軒の京町家を訪れ、お茶席や音楽を楽しむことを通して、町家のすばらしさを再認識できた半日でした。企画、準備、当日のお世話をしていただいた皆々様に、改めて深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

<島田豊司(京町家友の会会員)>