前部下水引一番 緋羅紗地波濤飛魚文肉入刺繍 お供えの飛魚は、細い筒状の逆三角形の断面を持つ体をしており、全長30〜40cm。胸ビレは上端と下端が長くのびたV字状で、特に下端が長く水面滑走時に水中へ推進力を効率よく伝えられます。滑空時には胸ビレを広げ、グライダーのように飛び、海面すれすれを猛スピードで滑空します。これは主に、マグロ、シイラなどの捕食者から逃げるためで、滑空距離は、100m位、風上に向って飛びます。旬は初夏から夏、小骨の多い魚ですが、脂肪が少なく淡白な味で、開いた飛魚を天日で乾燥処理したものを供えます。毎日のお供えは取り替え、前日のお供えを焼いて頂きます。 飛魚をアゴと呼ぶ日本海地方では、鮮魚としてよりも練り物や出汁の材料として利用されることが多いようです。アゴを原材料とした「アゴチクワ」が有名です。九州地方では、飛魚のダシ入りつゆで麺が多く食べられています。 大船鉾の主祭神 神宮皇后様の御神面のお飾り 京都での奈良漬けは、綾小路通烏丸西入南側にある田中長さんです。ビルとビルの間に堂々とした間口が広い、歴史ある店構えでしたが、その佇まいを今は見ることができないのは大変残念です。 でも田中長さんのご自宅が大船鉾が建つ四条町にあり、大船鉾を乗り降りしたり、お祭のお飾りをしたりする会所(町家)として使わせていただけるのは本当にありがたいことです。今年の祇園祭が終わりましたら、ワールドモニュメント財団様、京町家再生研究会様、京町家作事組様、京都市都市計画局様、京都市景観・まちづくりセンター様などの多くのお力で会所の改修工事が始まります。 |
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(2016.7.1) |
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