* この梅は、ひとつの木に白と紅、そして白い花びらに紅い斑線が入った花がついています。 「思いのまま」という名前は、そんな自由な花の付き方からきているのでしょう。 * 枝接ぎ(えだつぎ)をしたのでは?と思われるでしょうが、そうではありません。 紅い花や斑の花は、年によって現れ方が違い、それが面白く、また不思議なことです。 * この木は、野梅と同じ時に、マンションのゴミ置き場で拾ったものです。 その地が「春日(かすが)」というところでしたので、 この木には、「春日野(かすがの)」という銘をつけました。 * 幹が大きく逆「く」の字に曲がっていたので、幹模様(=幹の形)を生かすために斜めにしました。 この程度なら、吹流し(ふきながし)と呼び、 もっと横に垂れ下がるくらいに作ると、懸崖(けんがい)といいます。 * 実は、昨春の大風で、棚から落ちて、枝がたくさん折れてしまいました。 せっかくバランスよい枝ぶりに育っていたのに残念でしたが、 折れた枝をすべて元から切ってしまわずに、数本残して、枯れ枝に見立てました。 そのことで、かえって、風雪に耐えた老木のような、味わいのある趣きが加わりました。 まるで、山の中腹斜面に生えている古木の梅のように見えたら嬉しいのですが・・・。 * ウィンドウに飾っておくと、家の中までその香りが充満します。 外から帰ってきて、玄関を開けた途端、パッと華やいだ香りに包まれるのは、なかなか良い気分です。 * さて、次は何が出てきますかお楽しみに。
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