9月例会報告 「伏見のまちをたずねて」 日時:平成17年9月10日(土) 京都市の景観課にご在職中に界わい景観整備地区の指定に尽力された京町家再生研究会の吉田秀雄先生にご案内いただき伏見のまちをたずねました。古い建物を残す取り組みに止まらず、南浜地区では商店街の活性化や、観光者への酒蔵の見学体験、濠川での舟めぐり等の取り組みが行われています。景観課、経済振興課、建設省、そして地域の取り組みが重なり合って、大型の観光バスが訪れる賑わいを見せています。確実に新しい建物のデザインにもまちづくりの意識が広がってきています。
洛中の町家とは趣の違う商店街の古い町並みをめぐり、十石船で三栖閘門資料館の見学を行いました。日に焼けた黒い顔と白い手ぬぐい鉢巻にたとえられる男性的な伏見の酒蔵の景観、舟板が使われた町家の下見張り、閘門から眺める京都盆地の広がりを楽しみながらお話を伺いました。夕刻からの酒蔵体験は次回のとっておきとなりました。
「明倫学区のまちづくりを学ぶ」 日時:平成17年10月8日(土) 場所:京都市中京区明倫幼稚園 明倫学区の自治連の中で、まちづくり委員会を務める井上氏、河野氏よりお話をお伺いいたしました。制度としての地区計画策定に加え、「歴史」、「伝統」、「風格」などをキーワードに据えて、地区の歴史やストックの掘り起こしと再評価、新町通りでの「鉾の路」プロジェクトにも取り組んでおられます。ソフトの面でも「まち中を歩く日」、「ペトロフの会」での音楽会、学区の歴史を聞く「よばなし」などの企画も盛んです。 烏丸通り、室町通り、新町通り、それぞれの特色と課題を持つ3本の通りを抱え、新旧住民の共生、企業と住民の共生、町並みの保全、鉾町間での情報交換など、現代京都の都心での端的な課題に向かう中、不在地主や高齢者独居の町家の保全、祇園祭町家の有効利用など緊急の案件もあり、京町家ネットでの取り組み目標との重なりが確認されました。
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