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京町家再生研究会 活動報告

2007年6月例会報告

公開シンポジウム「新景観政策と京町家の保全・再生」

日時:平成19年6月9日(土)
場所:京都市景観・まちづくりセンター

 6月例会では昨年に続き公開シンポジウムを行いました。はじめに「これからの景観まちづくりと町家再生」について国土交通省の岸田里佳子氏により、基調講演を頂き、楽しいことができるツールである景観法の概要、景観重要建造物の指定による町家再生の状況と課題、日本各地での景観法の運用状況、新しい景観形成のための事業制度の動向などについてお話を頂きました。景観行政や町家の再生について京都市でのご自身の経験も印象深く語られました。

 京町家再生研の木下龍一氏からは再生研の発足以降の活動の歩みと今日の公的援助が入るまでの町家再生の流れ、その中でやはり現実的な課題となっている建築基準法による既存不適格の問題が語られました。同じく野間美輪子氏からは実際の改修のハードルだけで無く、町家の活用を広げる点でも、特殊建築物への用途変更や、営業許認可の課題が実情に合わず、その一方で問題ある安易な改修が増えていること、この点で総合的で根本的な代替案が、町家再生を広げるために必要である状況が語られました。司会を務める宗田好史氏からは人々の関心が京町家へ先走りする中で、変わり行く歴史的街区の中で町家と人の暮らしのつながりを再構築する再生研の課題が述べられ、大谷孝彦理事長からは、京町家・まちづくりファンドの運用状況と町家の歴史的、文化的評価をさらに広めていく必要が語られました。

 最後に岸田氏より、本来、規制で行うものではないまちづくりや町家の保全再生を、プロ集団を自覚する人々が規制に会わない部分でいかに機動的にドラマチックに処理し、ふくらませて行くことができるのか、これからの再生研の活動への期待を語っていただきました。
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