ホーム ホーム サイトマップ お問い合わせ
  • 京町家net ホーム
  • サイトマップ
  • アクセス・お問い合わせ
はじめに京町家再生研究会京町家作事組京町家友の会京町家情報センター
京町家再生研究会 活動報告

2009年11月例会報告

京町家作事組+京町家友の会
設立10周年記念 座談会・シンポジウム

 11月7日土曜日、ひと・まち交流館(京都市景観・まちづくりセンター)にて、京町家作事組と京町家友の会の10年のあゆみをふりかえりながら、今後の活動に向けて、さまざまな課題を検討いたしました。

○京町家ネットによる座談会 - 「10年の総括」
10周年シンポジウム 午前中は地下1階ワークショップルームにて京町家再生研究会の京極理事をコーディネーターとして各会のあゆみをふりかえる座談会を開きました。作事組の梶山理事長からは設立の経緯や伝統工法に関する統一見解をどのようにつくりあげていったのか、などが紹介されました。友の会の松村会長からは、設立後に会長を引き受けられた経緯や、多くの方々が楽しく集まる会を作ってきた経過などが披露されました。情報センターの松井事務局長からは設立のきっかけやセンターの活動状況などが紹介されました。
 総勢40名ほどの各会員が集まるなか、各会の代表や旧事務局長などからもエピソードや最近の悩みが披露されました。10年の間にさまざまな成果がありながら、まだまだ課題があることを認識する機会となりました。
 京町家ネットは一つの会で何でもするのではなく、各人が得意分野で個性を発揮できる仕組みになっています。各会のつながりがいまのところは機能しているものの、母体である再生研の役割や町家所有者の側に立ったきめ細かい対策などが必要であることも痛感させられました。これらの課題はシンポジウムのコーディネーターであるリム先生によって、午後の議論へとつながっていきました。

○公開シンポジウム - 「京町家の継承 市民活動と行政の協働
 午後は2階大会議室にて一般市民も含め50名ほどの参加者を迎えて、シンポジウムをおこないました。コーディネーターのリム先生から問題点の整理やご提案をいただき、今までの成果を踏まえて、これからどのようなことが必要なのか、検討していきました。
 京都市役所の高谷氏からは京都市の立場上、法律関係や財源など、できることとできないことがあり、それらの間でジレンマを抱えていることが述べられました。京都市景観・まちづくりセンターの高木氏からはできる範囲のことはチャレンジしていきたいが、折り合いをつけていくことも必要ではないか、という切実な意見なども述べられました。実務的には行政との協働もかなり進んできましたが、理念や枠組という問題ではまだまだ隔たりがあることも再認識させられました。リム先生からは京都市ではなく中央政府と渡り合うことの必要性も問われました。
 いずれにせよ行政と市民活動団体がお互いにできることとできないことの役割を見据えた上で、協働していくことが重要となります。このような議論を踏まえて、あらたな目標に向かい、京町家ネットではさまざまな取組をおこないたいと思っています。今後ともみなさまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

(記録:丹羽 結花)
過去の活動報告