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京町家再生研究会
京町家再生研究会 活動報告

1月例会 報告

「大船鉾 見学会」

日時 1月11日(土)14時から17時
場所 ヨドバシカメラマルチメディア京都1階北東角
   京都市無形遺産文化展示室(大船鉾復興展示)

 平成26年の最初の例会は、現在、ヨドバシカメラマルチメディア京都1階北東角にある京都市無形遺産文化展示室に展示されている大船鉾の屋形船が完成し、一般公開に先がけて京町家再生研究会で見学をさせていただきました。

 大船鉾の復元設計の担当をされた末川協氏から今回の復元に関する詳細な説明がありました。大船鉾の本体は、現存する雨用の懸装品から全体寸法を決定し、現存する船鉾の構造を踏襲して再現されましたが、今回復元した屋形部分は、現存する11点の絵画資料を比較検討し、天明の大火以降、元治元年までの姿に復元されました。具体的には、1834年から1864年までに描かれた「祇園祭礼図屏風」に準拠し、「増補祇園御霊会細記」と整合するよう設計図がひかれました。屋形本体には6本の柱があり、東西唐破風軒付き、前後唐破風下屋付きが特徴です。屋形の本体は、現存する屋形水引きから寸法を決定し、高さは絵画資料より決定されました。大屋根が主で、前後の下屋が従う形で東西にも正面を持たせてあります。

 鱸屋形は4本柱で、花頭窓三方、上部枡形、擬宝珠高欄付きで下部跳ね高欄、化粧高欄は親柱2本、枡束9本、腕木11本の跳ねだし高欄、屋形形本体と鱸の間に幕板付き、鱸の手摺とつながるデザインになっています。屋根は銅板葺、化粧天井は、軒先、唐破風屋根部分は化粧垂木、野地板現し、大屋根四本柱下は折り上げ無しの格天井になっています。鉾全体の大きさは、全長7470、全幅3250、全高6250で、船鉾よりも約1.1倍の大きさになっています。

 説明の後は、大船鉾に上がらせていただき、細部まで見学をさせていただきました。大船鉾復興展示室は3月31日までの公開、いよいよ49年ぶりの巡行復帰に向けて最終準備に入ります。

 当日は寒い中、会員の方々多数お集まりいただき、活発な見学会をおこなうことができました。今後もみなさまの参加をお待ちしております。

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