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不動産取引のときに大事な「土地の面積」には「実測」と「公簿」の2種類があります。これが不思議なことに、同じ土地なのに違う面積のことが多いのです。公簿というのは、法務局に備え付けの「不動産登記情報記載の面積」でして、いわゆるお役所に届けられている面積です。
これは、古くは明治の初めに土地の台帳を作ったときの測量に始まりますが、これが測量器具の精度の粗さもあってわりと小さめに(当然税金の算出対象ですからその当時の人の心情もわからなくもない)小さめにと計られている傾向にあります。
その後、土地を分けたり(分筆)くっつけたり(合筆)、単位が坪からuに変わったりとしているわけで、実際に測った「実測」とは違う面積になっていることが多いわけです。普通、町家などの小規模な宅地取引の場合、公簿による取引が多いようですが、大まかな寸法(間口や奥行き)や隣地との境界線を確認しておくことは必要でしょう。少しの面積の違いが、マチナカでは大きな金額に換算されますから。
それにしても、土地自身はお金ほしいと言っているわけではなく、人間が勝手に金額換算をして多い、少ないと揉め事になったりするのですから、土地自身はえらい迷惑?な話かもしれません。
(06.11.5) |
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