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京町家情報センター

その12 京町家は住宅ローンがつかない?

京町家は欲しいけれど建物が古くて住宅ローンが付かないのでは、とか、露地奥の町家で建築基準法上は再建築不可物件なので融資が付かないと聞いています、などのお問い合わせがありますが、最近の金融機関の融資は少し変わってきました。
 一番最初に対応してくれた金融機関は地方銀行でした。「京町家スーパー住宅ローン」と言うまさしく京町家のための住宅ローンを一昨年から始めました。
 単独の専用通路の京町家は公道に接する接道寸法が2メートルないと再建築不可ですが、この京町家スーパー住宅ローンは京町家耐震診断士が既存不適格住宅(建築基準法施行前の建物であるため今の法律に適合していなくても居住できる住宅)に認定をすれば融資ができると言うローンです。これによって単独専用通路の京町家はローンがつくようになりました。
 又、信用金庫でも最近は京町家に関しては、借り手が一定の条件を満たしていれば、ローンをつけることに積極的です。上京区の露地敷地の2戸1の物件も再建築不可の物件ですが2軒とも融資がおりましたし、最近同じような条件の再建築不可物件の融資が5軒ほど下りています。
 どの物件でも融資がつくわけではありませんが、借り手の年収や勤続年数など一定の条件をクリアすれば結構融資がつくケースが多くなってきました。京町家は、金融機関の法令順守という原則(町家は今の法律にあっていない)と、ローンがその人の将来の収入を先取りする性質上、今のご時世で判断が難しいこともあって、ローンを組んでくれるところがなかったのですが、最近は変化が見られるということで、ローンをお考えの方にはチャンスです。
(10.12.20)
   

その11 不動産の相場

 不動産の相場は何で決まるか?
「便利なところは高くて不便なところは安い。」
 あたりまえのように聞こえますが、これもれっきとした需要と供給のバランスで成り立っています。当然、地下鉄沿線のような交通の便も良く便利なところには住みたいという人が多いのに対して、物件の供給が少ないとおのずと価格が上がります。また、街中であれば多くの人が集まりますので、お店をしても繁盛するということで採算が合えば高い金額でも買おう、借りようとなるわけです。
逆に、「ここを使うには直すだけでお金がたくさんかかるなぁ〜」という物件は、それだけ費用がかさむため安くでないと借りませんよね。そうすると値段が下がるわけです。
 「なぜ、同じくらいの町家でもこんなに値段が違うの?」というご質問がありますが、それぞれ需要と供給のバランスによって決まってくる値段なのです。
 最近、街中でお店がしたいという人が増えているように感じますが、これも相場に影響をあたえる要因になるかもしれませんね。店をする場合は、採算があえば高い家賃でもかまわない、ということになりますが、相場が上がってしまうと需要と供給を結びつけることが難しくなってきます。まして、マチナカに住みたいとなると、家が利益を生むわけではないのでますます難しいわけです。でも町家は住んでこそ良さが継承できるので、住みたい人を追い出すような価格帯にはならないで欲しいのですが・・・。
(10.1.23)